Category Archives: 院長ブログ

105月/19

海外技工物(made in china)日本に進出

海外技工物(中国製技工物)が日本に進出してきました。
今回はこの話題を取り上げますが、トピックスとしては、なにも目新しいことではなく
今から10年ほど前、小泉首相の時代に日本は構造改革ブームが沸き起こり、「古いしきたりや常識はもうこの時代に通用しない、新しい時代の新しいしきたりを作るんだ」と政治家の先生方が息巻いていた時代にさかのぼります。
旧来、日本では「みんなが安心して暮らせるため」という視点で国民を守るための制度が作られて来ました。ちょうど自動車でいえば車検制度や免許の書き換え時の試験や講習などがそれにあたります。
確かに免許の書き換えは「めんどう」で、いつも自動車を運転している方からすれば「不要なのでは」と思われるかもしれません。しかし、「いつもは車に乗らないけれど、1年に1度ぐらいは運転する」というかたも当然いらっしゃいます。視力だって落ちているかもしれません。そのときに、「以前は運転できたから大丈夫」だと思って運転したらどうでしょう?運転中に以前と勝手が違ってとっさの時に戸惑うことだってあるかもしれません。だから国民を守るという大義のある規制はあってしかるべきなのです。

その当時、構造改革の目玉にあげられたのが郵政民営化と医療改革でした。のちに国土交通省も巻き込んでの「タクシーと観光バスの新規参入自由化」も実施するわけですが、こちらは観光バス業界の料金値下げの過当競争を生み、運転手さんは繁忙期には数日間睡眠をとらないで運転をしなければ採算がとれないくらいまで競争激化してしまい、数年に1回の割合で高速道路での大変痛ましい事故が現在も起こる事態を生んでしまいました。
一方郵政はというと、皆様ご存知の事態が起きているのでここではあえて書きません。
その後、非正規雇用の自由化から終身雇用制度の崩壊が起こり、現在に至ります。
古い制度がすべて悪というわけではないのですが、「構造改革」と、「国民を守るための制度を破壊すること」をはき違えて突進してきてしまったというところに問題点があると思われます。
そして健康保険制度も国民に利用しずらい形にゆがめられてしまいました。

歯科医療では、皆様のお口の中に入れる金属修復物(技工物)は貴金属を使用します。当然歯科医療費の中で大きな割合を占めてきます。この(金属代+歯科技工士技術料)を大きく削ることができれば国の持ち出しが減るのではという目測のもと、海外技工物が解禁されてしまいました。ただし、制作してからセットまでの日数を考えると遠い国で作ったのでは時間がかかりすぎる。人件費も安い国で作りたい、そうして白羽の矢が立ったのが中国でした。
歯科金属は合金といって混ぜ物の金属を使って治療します、純粋な金属だけを使ったのでは莫大な金属代がかかるからです。
現在日本国内で流通している歯科金属には、成分表示が義務づけられており、医療承認を受けている金属のみ使用することができます。
海外技工の問題点は、管轄が通産省となっているため技工物は「雑貨」扱い、ちょうど100円ショップの玩具と同じ扱いで日本に入ってきている点です。(もちろん雑貨なので医療認証も不要、金属の捕捉も不可能)

当院では、国内の大手技工所と提携して国内技工物使用の推進を行っています。現在保険診療では九州の大手歯科技工所が主に制作にあたってくれています。(自由診療技工物は都内の技工所と提携しています)
限られた金額の中で、国内の技工士に適正な金額での発注を行っている関係で、技工物は配送センターでとりまとめ、決まった数になった時点で発注を行っています、そのほうが技工物としての精度を確保できるからです。(なので自分はせっかちなので早く作ってほしいというニーズには残念ながら対応できておりません)
中国産技工物を扱えばその浮いた差額で航空機での運搬もできるので、むしろ中国製技工物のほうが納期が早いという国内、海外逆転現象も起きていますが、当院では海外技工取り扱い予定はございません。
皆様に信頼の治療と技工物をお届けできるようにこれからも務めてまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。

1711月/18

: ホワイトニング ~しろい歯を手に入れる4つの方法~ :

白く輝くきれいな歯は、清潔感や健康的、若さの象徴など私たちの印象を大きく左右するため、ようやく日本でもお化粧やファッション、ヘアスタイルなどと同等に気をつかわれる方が増えてまいりました。

少し前までは、お洋服はお綺麗なものをお召しなのに、お口をあけて笑われると黄色く変色した歯が入っている方も結構見受けられました。黄色い歯は、ちょうど落とせないお化粧のようなものでご本人様も諦めてしまっているのか、治療の際にお尋ねすると、「最近は鏡を見ないからわからなかった」といわれる方もいらっしゃいます。

なんとなく、鏡を見たくなくなる気持ちも判らないではないですが、今回は思い切って鏡を見るのが楽しくなる、白い歯を手に入れる4つの方法をお伝えしましょう。

まずは、色素の原因がどこにあるのかで4つに分けます

①歯の表面の汚れによるものの場合         

②歯の表層のエナメル質の着色

③歯の内部の象牙質の着色

④虫歯や金属の土台による着色

番外編 ~いっしょにお勧めしたい、歯肉のピーリング~

(健康的なピンクの歯肉を取り戻す)

  

①歯の表面の着色によるものの場合

コーヒー、お茶、ワイン、カレー、たばこなどの色素(ステイン)が表面に付着することで起こる着色です。元来歯の表面はつるつるで滑沢な構造をしています。これは汚れが付きにくく、清潔な状態が保てるようにそうなっています。

ステインを付着させない方法

歯面に傷をつけない

歯を磨くときに、その表面を研磨剤のたくさん入った歯磨き粉を使ってごしごし磨いてしまうと、表面に細かい傷がついてしまいます。傷がついた歯面は、そこから汚れが付きやすくなってしまうため結果的に歯の着色の原因になります

食事の後のひと工夫

コーヒーやお茶、さまざまな食べ物にステインは含まれています。このステインが歯にこびりついてしまう前に食事のあとに歯磨き(うがいや口をゆすぐだけでも効果は違います)をすることでステインの主成分を洗い流してしまいましょう。

着いてしまった汚れを落とすには?

A  自分でできる歯の汚れの落とし方

ご自宅でお手軽に行う方法としましては、最近ではホワイトニングに特化したステイン除去機能のある歯磨き粉が人気があります。これは、イオン化した主成分が歯の表面に強固に結合しようとする働きを持ち、歯の表面についてしまったステインの下にもぐりこむような形で汚れを浮き上がらせるというものです。有名なものとしてブリリアントモア などがあります。

また、エナメル質の光沢をアップさせる効果のあるオーラループ4+などはポリリン酸配合なので少なからず歯を白くさせる効果が期待されます。

ただし、いくら最新テクノロジーを駆使した歯磨き粉でも、すべての汚れが落ちるわけではございません。ある程度時間をおいてしまった汚れは、やはり機械的に落としてゆく必要があります。また、汚れだけに目を奪われてしまうと、歯周病など、直接見えない部分からの病気の進行に気づかないこともあります。

B 診療室で落としてもらう方法

歯の表面の汚れといえど、強固にこびりついてしまった汚れは、ご本人様ではなかなか落とせないものです。歯の表面がつるつるで清潔であれば、歯やその下の歯肉にばい菌が取り付くことができず、結果的に虫歯や歯周病を予防することができます。

当院として、お勧めしているのがエアフロによる着色除去とPMTCになります。原理はともAと同じですが、エアフローの場合歯科医院で炭酸カルシウムという粉末を高圧力で噴射する機械を使って、歯の表面にこびりついた汚れを吹き飛ばす方法です。歯ブラシの届きにくい場所の汚れにも効果的です。費用として40分当たり5180円(平成30年10月現在)となります。通常1~2回の施術となります。とくに汚れの激しい方の場合は数回受けられたほうが効果的です。

また、PMTCという汚れとりの方法もあります。こちらは歯の表面を専用の表面清掃回転ブラシやシリコンカップ(三角形の柔らかいシリコン製清掃カップ)などを使って清掃してゆく方法です。こちらの場合は以前傷がついてしまった歯の表面等を均すように磨き上げてゆく方法なので、終わった後、歯の表面がつるつるになった感じがすると好評です。(歯の表面の微細な傷のみ、滑沢になります。また個人差で傷が滑沢になるのに数回かかる場合もございます。また強い傷やあまりにも傷が多い方などは別の方法での修復をお勧めしております。)

この場合も、一回で終わりというわけでなく定期的な予防も視野に入れていただいた受診をお勧めしています。

 

②歯の表層のエナメル質の着色

薬剤によるホワイトニング

着色除去によって表面の面の汚れ、着色を除去した後にぜひ受けていただきたい、歯そのものを白くする方法です。原理としては過酸化水素を利用し、歯の表面のエナメル質を構造変化させることで、経年・加齢により変色した歯の奥の象牙質を見えなくし、結果として歯が白く見えるようになるというものです。

歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、ご自宅で専用トレーを使って行うホームホワイトニングの2種類があります。

薬剤によるオフィスホワイトニング

歯科医院で、過酸化水素を含む医院専用のホワイトニング材を歯の表面に塗り、その薬剤にブリーチングライトという光線を当てることで活性化させて歯を白くする方法で、短期間でのホワイトニングが可能になります。医療用材料を用いて行うため、歯科医院でのみ施術が可能な方法です。(医療用機材でない場合は歯科医院以外でも使用が可能)

薬剤によるホームホワイトニング

具体的な方法としてはまず、歯科医院で歯型を取り、薬剤を注入する溝があるホワイトニング専用のマウスピースを作成します。ご自宅でそのマウスピースに薬剤をつけて装着し、30~数時間ほど放置します。夜就寝時にホワイトニングマウスピースを装着し、そのまま寝てしまっても問題はありません。ホワイトニング後の後戻り防止のため使用するケースが多いです。

回数と時間はかかりますが少しづつホワイトニングを行えるため、好みの色調で調節することが可能です。また追加で薬液のみの購入も可能です。

③歯の内部の象牙質の着色

健康な歯には栄養が行き渡っておりきれいな白色を保っています。しかし、外傷や進行した虫歯などが原因で歯の神経が死んでしまうと、その歯だけ黒ずんだり、濃い黄色に変色してしまったりする場合もあります。1本だけ濃い色の歯があるとかなり目立ってしまうため、できれば白くならないかとご相談をよく受けます。しかし通常の歯のホワイトニングでは神経の死んでしまった歯を白くすることはできません。

このような時に使われる方法が「ウォーキングブリーチ」です。ではウォーキングブリーチの方法やメリット、デメリットをお伝えしましょう。

1 ウォーキングブリーチとは?

歯の根元をぶつけて脱臼させてしまった場合や、虫歯などを放置したことが原因で歯の神経はけっこう簡単に死んでしまいます。神経が死んでしまった歯は黒ずんでしまうことも多く、元に戻ることはありません。

黒くなる原因は、神経の中にあった血液などが歯に染み出し色がつくというものです。この黒ずみは歯の内側の象牙質で起こっていることなので、表面を白くするホワイトニングでは白くできません。ここで使われるのが「ウォーキングブリーチ」です。ウォーキングブリーチは歯の内側に漂白剤を入れるため象牙質の漂白が可能で、黒ずみを薄くし白くする力があります。漂白剤を入れたままの状態で1回につき10日~2週間生活をするため、この名前が付きました。

歯の神経が死んで黒くなるのは歯だけではありません。歯の根っこも黒くなり、歯肉から透けて見えたときに歯の付け根が黒く見えるということもあります。ただし歯の付け根が黒くなる原因はそのほかにも虫歯や金属の土台が腐食している場合、メラニン色素によるものなどがあります。その場合は別のアプローチが必要になりますので早目にご相談ください。

2ウォーキングブリーチの治療とは

治療法は基本的に歯の内部に漂白剤をつめ、蓋をしてゆくというサイクルを希望の色になるまで繰り返します。通常は4~5回程度ですがもともとの色がどのくらい濃かったかによって回数に違いが出ます。

1⃣ まずは根幹治療がきちっと行われていることが重要です。根の先に膿がたまっている歯などは後で痛みが出たり、膿の色素でふたたび汚れてしまう可能性があります。

2⃣ レントゲンで確認をして根の中の状態を確認する。その時に漂白剤を入れるスペースが作れるかを確認する

3⃣ 根っこの中(根幹充填剤の部分)に、漂白剤が漏れないように緊密に封をする

4⃣ 漂白剤を入れ、蓋をしたら数週間そのまま生活をしていただく。(このとき、仮のふたに無理な力が加わらないように、その部分で固いものを噛まない)

5⃣ 数週間後、来院していただき色のチェックを行う。これを好みの色になるまで行う

6⃣ 色に納得したら詰めて終了

ここでウォーキングブリーチのメリット、デメリットを挙げておきます

ウォーキングブリーチのメリット 

歯を削る量が少ない(かみ合わせの力があまりかからない場所で、歯の形がしっかり残っている場合は適応となります。歯が少ししか残っていない場合は、かぶせもの治療のほうをお勧めします)

漂白中の痛みがない(すでに神経がない歯が適応となります)

ウォーキングブリーチのデメリット

多少の色戻りがある(黒ずんでいる歯を白く戻すことができるウォーキングブリーチですが、時間の経過とともに少し色が戻ることがあります。その場合でも完全に戻ってしまうわけではありません)

漂白の期間や指示を守る必要がある

中に入れた漂白剤は定期的に取り換える必要があり、そのままにしておくと思わぬ副作用に見舞われることがあります。そして最後には必ず補強の芯を入れておき、歯が割れないようにしておくことが大事です。

④虫歯や金属の土台による着色

虫歯による着色の場合、歯の表面のエナメル質はもちろん、内側の象牙質までたんぱく質が変性してしまうことで茶色や黒い色素が出来上がってしまいます。たんぱく質の変性というのは硬さや構造が変化してしまうことで、ゆで卵や目玉焼きなどの熱を通して固くなったたまごと、なまたまごの違いといえばわかりやすいかと思います。こうなってしまった組織は単なる色素が入っている状態とは異なるため、ざんねんながらお薬によるホワイトニングでは効果がありません。虫歯の治療をおこない、これ以上黒い歯がふえてしまうのを予防してゆきましょう。

以前の治療につかわれている土台やかぶせている歯のつなぎ目の金属が透けてしまって歯の根元が黒く見える場合などは、土台を透明なグラスファイバー製に交換したり、かぶせものを金属を使用しない材料に交換することで白い歯を手にいれることができます。材質によって、かなり長い期間にわたって快適な白さを手に入れられるものもあれば、定期的に交換が必要な材料もあります。代表的なものとしてジルコニアや、CAD-CAMなどがあります。

番外編 ~いっしょにお勧めしたい、歯肉のピーリング~

(健康的なピンクの歯肉を取り戻す)

ここまで読んでいただけた読者の皆様は、もう白い歯をてにいれられましたでしょうか?白い歯をてに入れたら、こんどは健康的なピンク色の歯肉をてにいれましょう。

健康的な口もとは若さを演出してくれます。そして白い歯には健康的な色のつやのある歯肉がよく似合います。

歯肉が黒くなってしまう原因

歯肉が黒ずむ多くの理由は、メラニン色素の沈着によるものです。皮膚が日焼けで黒くなるのは、紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素が分泌されるためですが、歯肉も同様にタバコなどの刺激から守るために、メラニン色素が作られて黒くなります。また、口呼吸の方も外気の刺激から歯肉を守る理由で歯肉が黒くなってゆきます。

また、血流が悪かったり、歯周病の炎症のため歯肉に赤みや腫れを持っている方も歯茎が黒く見えることがあります。血流が悪くなって体に必要な栄養分を隅々まで送り届ける「血」の流れがスムーズに行かず停滞している事を「お血(おけつ)」といいますが、循環が悪い時に顔色があおくなるのと同じ理由で歯肉も色が悪くなります。

 

ピンク色の歯肉を手に入れる、ガムピーリング

みなさんはガムピーリングという言葉をご存知ですか? ガムピーリングとは日本語訳をすると、ガム:歯肉  ピーリング:古い組織をターンオーバーさせて若々しい組織を手に入れる。となりますので、文字通り、表層にある変色した古い組織には退場していただき、その下から新しい新鮮な組織に再生してきていただくということになります。ガムピーリングの方法はいろいろありますが、薬液を使用する方法が一般的です。ここでガムピーリングの手順をご説明してゆきましょう。

1⃣ 最初にお口の中を見せていただき、歯肉の黒い原因を確認します(メラニンであればほぼ確実にピーリングできます。歯周病や内分泌の場合は原因疾患の治療をお勧めいたします)

2⃣ 術前に写真をとります。唇に防護用ワセリンを塗布し、通常見える部分(上下の第二小臼歯部)までの歯肉にピーリング用薬剤を塗布してゆきます。薬剤を塗布した歯肉は白い色に変化します。

3⃣ そのままの状態で帰宅していただき、日常生活を通常通り送っていただけます。数日すると、白い色に変わった歯肉が少しずつはがれるように取れてゆきます。このときまれに痛みが出る方がいらっしゃいますので、その場合は事前にお渡ししてある口内炎のお薬を塗っていただきます。

4⃣ 2週間後来院された際、ご本人様に色調の確認をしていただき、希望の色調になるまでこのステップを繰り返してゆきます。

いかがでしたでしょうか、ホワイトニングといっても様々な方法があります。自分でできる方法や、数回の来院が必要な方法、歯を削らないでできる方法。このページを通じてみなさまがご自分に合ったホワイトニング方法を見つけて健康的な白い歯をてにいれるお手伝いができれば幸いです。

247月/18

笑気麻酔 (吸入精神鎮静法) を実施しております

2018年7月より、厚生省施設基準認定歯科医院となりました。それに伴い、外来での治療設備の拡充、安全管理等を推し進めております。その第一段として、少し歯科は苦手だけれども治療を受けてみようと思っている患者様に対して精神鎮静法を併用した歯科治療を開始いたしました。

精神鎮静法というと聞きなれないと思いますが、以前の治療や経験が引き金となって歯科治療に恐怖心を持っている方でも、恐怖心が和らいだり、きもちが楽に治療できれば受診してもよいといわれる方も結構いらっしゃいます。歯が痛いけれども怖いから行けない、でも痛みが強い。どうにかならないのか?そんな場合、鼻から吸引する精神鎮静薬を利用することにより、応急処置程度の処置であれば通院できる可能性がある方は結構いらっしゃいます。本格的な治療までは望まないけれど、痛みだけでも取ってほしい。そのような場合に有効となる治療の選択肢の一つと言えます。

また、小児の患者様で、恐怖心が強い場合も同様に有効といえます。ただしひとつ大切なのが、笑気吸入鎮静法では麻酔深度(麻酔の効く強さ)は、どのような患者様に対しても安全であるべきというのが一番の条件になっておりますので、実際は少し頭がボーっとする程度で気持ちいいとか、手足がほてってくる程度に調節されております。痛覚が完全にブロックされることもありません、なので痛いことをされれば痛く感じます。このため、「歯科治療を受けたい」という「意思」のある患者様のみに有効な方法となっております。

(術中もご本人様は意識がありますし、術者とも意思の疎通を取ることができます。治療を受けたくないという「意思」のある場合、鎮静効果が十分に発揮されないばかりではなく、鼻マスク等が体に絡まる事故に発展する恐れがありますので使用は控えられたほうが良いと思われます。)

また、どんな方でもと書きましたが、妊婦の方、または妊娠の可能性のある方は、胎児に対して安全だという証明が取れないため使用しないほうが無難だと思われます(どんな場合でも、完全に胎児に安全な薬はない)また、鼻呼吸のできない方には利用できません。

笑気吸入鎮静法では、鼻マスクを装着し鼻からゆっくり息を吸い、口から息を吐くの動作を繰り返していただきます。通常3分ほどの呼吸で鎮静効果を発現します。(何の変化も起こらない場合、鼻から吸う動作がうまくできていないことが多いです)また、吸入をやめると約3分で体から排出されますので、鎮静法が心配な場合はいつでもすぐに元の状態に戻ることができます。

また、呼吸器、気道に対する刺激性や、静脈麻酔に多い呼吸抑制作用もありません。(麻酔で意識が戻らない等の事故は、呼吸抑制効果が作用している)循環系抑制効果、無し。(血圧をあげたり下げたりの悪さをしない)筋弛緩作用、無し。(筋弛緩による呼吸停止を誘発しない)肝臓、腎臓に対して機能障害なし(肺から吸引、排出するため薬を代謝する臓器に負担をかけない)

麻酔深度 (麻酔の効くつよさ)は、1期から4期までの4つのステージがあり、笑気鎮静法は一番軽い1期(無痛期)に相当します。通常外科手術で使う麻酔のステージは3期となります。1期は深い麻酔をかけるためのごく初歩のステージに分類され、麻酔効果でいえば意識もあり、ごく軽いものといえます。また吸入法を利用することにより速やかに体外に排出されることから安全な麻酔法と言えます。(分類では無痛期と書きますが痛みの感覚ははあり、処置には注射の麻酔を併用することもあります)

 

 

067月/18

アマルガム充填 はどうなんだ? 水銀

最近の患者様は、健康志向の高まりからいろいろご自身で勉強していらっしゃる方が多くなってきています。以前から自分自身も気になっていたことだったので、数年前、妻の妊娠を機に過去の文献を調べなおしてみました。

アマルガム 全身の健康を蝕む水銀(マークA ブレイナ著)

アマルガム合金はその重量の半分以上を水銀で占めている。そのほかにスズ、銀も多く含む。

この文献はアメリカで発表されたものですが、日本ではあまり研究がされていないのか見つけることができませんでした。なので直ちに日本人に当てはまるというわけではありません。また、日本のアマルガム合金と組成が異なっている場合もございます。あくまで参考程度にとどめておいていただきたいと思います。

水銀毒の科学的見解を以下に示す

1 この水銀蒸気は人体に吸い込まれ、飲み込まれている

2 充填剤からの水銀は、それから全身に回り非常に長期間とどまる

3 死体解剖検査では脳組織中の水銀の量と口の中のアマルガム充填の量に相関関係が認められる

4 水銀は胎盤を通過し、胎児に移行する

奥歯一本のアマルガム治療には以前のガラス式体温計を同じ量の水銀(毒)が含まれている。

水銀は蒸気となり心臓にたまりそこから全身循環系を汚染してゆく。(脳→下垂体→甲状腺→副腎)

また、水銀は脳の神経細胞を変性、破壊し脳にアミロイド班を作り、アルツハイマーを助長する。

水銀毒(低レベル重金属蓄積)による全身の健康障害を以下に記す

慢性疲労 線維筋痛症 アレルギー 高血圧症 自己免疫疾患 

人体に水銀があると腸内の微生物層の正常バランスが崩れ、カンジダアルビカンスが異常増殖する。

 

実際、掌蹠嚢胞などは金属アレルギーの一種として考えられており、その治療法の1つにアマルガムや歯科金属をはずす(アレルゲンをなくす)ものもあります。

理工学の教科書を読むと、アマルガムの組成は銀35%、錫9%、少量の亜鉛、そして50パーセントの水銀とされています。

アマルガムは充填直後からガス化した水銀を蒸散させることで徐々に硬化してゆくため、研磨(磨きなおし)はおおむね48時間後程度たってからが良いとされている。つまり、それまではまだ柔らかい化合物ということになる。

その間の飲食中にはやわらかいアマルガムの部分的脱離等が起こっているものと考えられ、ガス化したアマルガムと粉末のアマルガムの2重の汚染を体験することになる。

歯科用アマルガムが体内の水銀蓄積に関係しているという報告は海外では多く存在しています。溶けだした水銀化合物が体内に入ると、体内のタンパク質と結合し、過剰反応を起こすことが知られています。体内に一定量以上水銀が取り込まれてしまい、症状を発生してしまったものを水銀中毒と呼びます。

歯科用アマルガムは無機水銀を使用しているので、起こるとすれば、腎臓や消化管に対する障害が主で、腹痛や吐き気、下痢、腎機能障害による気分不快感やだるさなどが考えられます。

水銀中毒の中で一番多い症状が慢性疲労といわれています。

これは血液中のヘモグロビンに水銀が付着すると、本来酸素を運搬する赤血球が酸素を運ぶことができなくなるから(赤血球中のヘモグロビンに酸素ではなく、水銀が結合することで、酸素を運搬する能力が著しく低下する)と考えられています。

しかも赤血球やヘモグロビン自体の量が変わるわけではないので、通常の血液検査では異常を発見しずらい(酸素運搬能という性能の劣化のため)のが問題です。

当院では現在、ご本人様に説明をして同意を得られた場合はアマルガムを除去し、別の修復方法での修復を行っています。注意書きに、素手で触ってはいけない、操作中はガスを吸い込まないようにマスクを推奨する、環境中に不用意に放出してはいけないと書いてある物質だといえば良識のある方なら口の中に使ってよいものかどうかはわかるはずだと思われます。

ただ、必ずしもアマルガムを外したから、すぐに不調が治ったり健康になるというものではないということを付け加えておきます。それは、体には発症するまでに予備量というプールがあり、それがいっぱいになりこぼれたときにはじめて症状としてあらわれるという特性があります。そして、一度予備量を超えてしまった物は予備量以下になったとしてもなかなか症状はなくならない(これがなかなか厄介)という性質があります。

自分のところでは発症してしまった患者様に対してのアプローチについてはできていないというのが本当のところです。なので症状はないけれど、体にとって「ん?」というような材料を放置するリスクを考えて、ご心配な方はご相談いただければ幸いと思います。

 

236月/18

ばねの見えない装着感の良い入れ歯 クーゲルホック 

歯を失って部分入れ歯をおつくりになる場合、奥歯の小さな範囲でしたら金属のばねを使う入れ歯でもあまり問題になることはないのですが、けっこう気にされるのが、部分入れ歯の銀色のばねが見えるかどうかということです。 新規に入れ歯を作ることになった患者様からどのような点が不安ですかとお尋ねすると、一番が「友達に入れ歯を入れているって知られたくない」「一気に年を取って見えてしまいそう」など、審美面での不安が多いことに気づかされます。

我々歯科医師はいわば職人みたいなところもあるので、大学の頃から「どうやったら固いものがストレスなく噛める入れ歯ができるか」「患者様がお使いになったとき、いかに痛みが出ない入れ歯を作るか」などを一番に考えがちになります。またそのような技術を日々切磋琢磨しています。なので、つい「ばねが見えなくても、使い物にならない入れ歯を作っても仕方ないんじゃないのか」なんて考えてしまいがちになります。

自分の医院にいらっしゃる方でも、「この入れ歯、ほかの歯科で作ったのだけど、痛くて噛めなくて」といわれる入れ歯のほとんどが、見た目重視で、力がかかった時のことを考慮していないいわば、「お出かけデンチャー」です。たしかにノンクラスプデンチャーというものも存在してますし、当医院でも取り扱っていますが、適応症を考えずに行えば「ただの噛めない入れ歯」になります。

どうにかならないかなと思いながら臨床をかさねていましたところ、去年、山八歯科工業から「クーゲルホック」というアタッチメントが発売されました。 アタッチメントとは、入れ歯と歯を強固につなぐ装置という意味です。

このアタッチメントの優れていることろは、今現在使用している入れ歯にもほんの少しの加工で取り付けられることが多い(取り付けられない場合もございます)。

アタッチメントは歯科の歴史上数十年の歴史のある素晴らしい装置なのですが、今まで存在していたアタッチメントのそのほとんどが、加工が難しく入れ歯を新規に作り直す必要がありました。また土台の歯にもまた精密な装置を取り付ける必要がある(これが結構高価になるケースが多く、入れ歯とアタッチメントの治療一式で、国産中型車1台分ぐらいの治療費になることも珍しくない)ため、治療が長期化し、患者様に負担になるケースが多くございました。

当院で昨年より取り扱いを始めたクーゲルホックは、1装置あたり数万円で収まる

(土台となる歯に取り付け、入れ歯との連結を期待する装置のため、土台となる歯が無い症例では適応外となります、また入れ歯を同時にお作りする場合は入れ歯の代金が別途必要になります)のに、装着感が良く、適合もよいため、多くの患者様に喜ばれております。

(症例によっては装置を数個使う場合もございます、その場合は装置の個数分の費用が発生いたします)

 

046月/18

免疫と同じ作用機序での殺菌(機能水)


機能水療法を始めました。薬剤ではなくアレルギーや副作用もないので安心して使用できます。さらに人間の免疫と同じ作用機序で殺菌をするので効果も期待できます。
そもそもの開発は、歯周病菌に対し除菌できるようなものはないかという研究から始まりました。歯周病菌はバイオフィルムという強固なぬめりの中に住んでおり、以前の薬物療法ではその中のばい菌に薬を到達させるのに苦労していた歴史があります。ばい菌をやっつけるために強い薬を使う従来の薬物療法の考え方ではどうにも太刀打ちできなかったようです。
(あまり強い薬を使い続けると、除菌されるべきばい菌より先に我々の体が参ってしまいます)抗生物質耐性菌の出現などは、それらの戦いの副産物とも言えます。
機能水には2通りの殺菌機序があり、それぞれ得意分野が違います。例えばバイオフィルムの除去と殺菌効果は全く別の機序で起こり、その2つが理想的な順番で作用してくれることによって初めて効果が現れるものになります。
最初に強固なバイオフィルムの中の細菌がバイオフィルムをはぎ取られた単純な菌の状態になり、次に丸裸の細菌を殺菌効果でやっつける。そうなれば人体に有害な濃度の科学薬品を使うことなく理想的な殺菌ができるのではないでしょうか。

機能水は確かに最近のトレンドで、まったく医療の知識のない方が機能水は人気があるという、にわかベンチャー的な作成をして販売をなさっているのをよくお見掛けします。ただそのあたりをよく理解しないでなんでも同じだと思って使うと、口腔内のたんぱく質の繊維化(歯肉がだんだん硬くなり抵抗力が無くなってしまう)を招いたり、そもそも殺菌できていないという事態も起こる可能性があります。
当院で採用しているポイック水(エピオス水)は、純粋な水と塩を電気分解して作られる機能水で、誤飲した場合でも体内で水と塩に分解されてしまう安全なものです。
人間の体の白血球の持つ生体由来と同じ殺菌成分を、水と塩だけを特殊な機械で電気分解して作るというところがミソで、そこには一切の化学物質の添加がないのに、ほとんどのウイルスを10秒以内に不活化できるほど殺菌作用が優れているという、まさに21世紀のオーラルケアグッズではないでしょうか。
ただし、歯周病の治療をしないで機能水だけでよくなるかといえば、答えはNOです。やはり歯石や汚れを落とさせいていただき、歯肉の中にある病的組織の切除等も必要な場合があります、それに加えての除菌ということになります。

当院でも歯周病や口臭でお悩みの方にご説明をさせていただいております。治療の一環として医師の裁量のもと、患者様との同意のもとで使用するものなので販売のみを行うことはできませんが、当院で治療を行われる患者様には有料でお分けしておりますのでぜひご利用ください。

211月/18

プレオルソこども歯並び

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2018年1月21日 
顎の発育と歯並びの基本的な部分を改善してくれる装置、プレオルソの講習会に、行ってきました。
小さな子供をもつものとしては、安全で、健康に育って欲しい。そんな基本的な部分に主眼をおいた矯正です。本日まずは初級クリアしました。
お子様の成長に合わせて装置を交換してゆきます。ブラケットではないので、歯磨きがやりずらくなることもなく意思の疎通が取れるお子様であれば装着可能となります。
取り外し式の装置となりますので、ご家庭での使用に際してはご両親の管理が特に重要となってきます。
使用時間に応じて歯並びが拡大されてゆくことを念頭に置いて、使用時間については厳密に管理される必要があります。
(基本的に小学校に行くとき以外は、自宅では常時使用(食事以外は寝る時も装着の必要があります。)
本人任せにしても装置を使っていないこともあり、ご両親のご協力と本人に使う意思があるかの確認をとること、また、最後まで使えるように励ます等の見守りが必須になります。